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西洋占星学でみるサザンオールスターズ 17 「詩が先か?曲が先か?」 

 よく「曲と詞が同時に浮かんだ」ということを特に素晴らしい才能であるかのように言う人がいるが、そんなことはない。それは、その作者が社会に調和しているか、時にはひどく俗っぽいかのどちらの状態の時であり、要するに「ちょっとハッピーなだけ」である。通常才能あふれる作曲家は「芸術家」であり社会から浮いているので、曲か詞かどちらかから書き始める。詞が先だからその人は作詞家の才能が上だとかということもない。
 詞先行の典型的な例としては、天秤座作曲家で、通常は詞へのこだわりから出発する。好例はジョン・レノンでその作曲の様子は今では「ザ・ビートルズ・アンソロジー」などでもうかがえる。「アンソロジー」ではないが、レノンは「シー・セッド・シー・セッド」など、「こんなやり方で曲ができるのか」と思うくらいに詞をこねくり回しているうちに、あの立派な作品が完成させている。これは天秤座作者が頭の中になにか創作的な美意識が発動した時に抽象的な意識が先行しやすい構造をもっているからである。つまり「認識」が先行するのだ。これは風のサイン、特に天秤座、続いて水瓶座に多い傾向である。

 それに対して魚座は正反対で、まずは対象を認識してつかみ取ったりはしない。であるから、魚座である桑田佳祐はその著書『ただの歌詞じゃねえか、こんなもん』のタイトルからもわかるように、まず曲を作り、モヤモヤとそれにあわせた歌詞を考えてゆく。音楽の本質に正直でそこから目をそらすことをしない人であればあるほど、曲に合うような詞を生み出すには苦しみがある。これは「詞と曲が同時にできた!」などという無邪気な次元とはわけが違う。たとえば、「スキップ・ビート」では「ただ、ma ma ma ma どう言うの」などというように、メロディーに無理に歌詞をつけることをしないで曲が成立する。これは桑田佳祐という人の良心でもある。無理に歌詞をつけて意味づけする必要はないのである。そして、その瞬間に私たちはそこに歌詞の意味づけなしに本当の音楽が流れているのを垣間見ることができる。

スキップ・ビートスキップ・ビート
アーティスト:KUWATA BAND
販売元:ビクターエンタテインメント
発売日:2001-06-25
おすすめ度:5.0
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