#uranai
私たちはサル山のサルです。
「より良く生きる」という大名目の元に、無意味に「より高いもの」を目指し、
競争し、富や安楽を求め、他者と比べ、何かを勝ち得たような錯覚に陥っている。
私たちには帰るところがあるはずだ。
それは、大自然に抱かれる瞬間でもいいし、愛する人と過ごす沈黙でもいい、孤独を感じるだけでも、病床で天井の模様を凝視する一瞬でもいい。しかし、それらは時には現実の中で矮小化してしまうことがある。
私にとっては自分に帰る鍵を与えてくれるものは芸術作品だけれど、中でも最近は
シューベルトの「ロンドイ長調D951」であることが多い。シューベルトの最晩年には奇跡しか起こらなかった。すべてが傑作だが、この作品もその一つだ。この曲は私たちを、
「ただ、ここにいるだけでよい」世界へと連れて行く。それは深い森の湖の畔かもしれないし、明るい日に一瞬差し込む静寂かもしれない。
西洋占星学では
太陽水瓶座・月魚座における強力な才能と、
東洋占星学では閟畢命式という運命をもつ天才だった。私にとってはモーツァルトもベートーヴェンも、このような深みまで誘ってくれるものではない。人の心が持つ究極の慎ましさ。一音一音のなにげなさが、なによりも貴重で美しい。
本当は誰にでも手にはいるはずの、いや手に入れているはずの、人間の意識のもっとも美しい生活。
水瓶座と魚座の組み合わせだけがたどり着いた美的秘境は、限りなく清純で同時に誰もが帰ることのできる世界です。
シューベルト : 四手のためのピアノ作品集アーティスト:ピリス(マリア=ジョアオ)
販売元:ダブリューイーエー・ジャパン
発売日:1999-11-25
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(バドゥラ=スコダとデムスの名演を溺愛しているが、今はCDでは出てないらしい。)