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占星学でみる日本近代文学史62 井伏鱒二(水瓶座・プラスサインだけのホロスコープ) 2011年05月13日
井伏鱒二は最近では
「黒い雨」と
「山椒魚」でしか知られていないようですが、それは残念ですね。
私は
井伏鱒二の作品が大好きで、ときどき就寝前に読んだりします。この人の作品は、水瓶座らしい(冬のサインらしい)、すっきりと形式感の整った文体が魅力で、文章もその精神も澄み切っています。そのさまが、とても水瓶座的なさわやかさをもっていて、とても好きです。
1898年2月15日生まれ。調べてみれば、太陽水瓶座、月射手座、水星・金星・火星水瓶座、木星天秤座、土星・天王星射手座、海王星・冥王星双子座、と
全部プラス星座で、しかも、火は射手座だけ!これは独特のさわやかさが出るはずです。これは、本質的に感情的に拘泥した表現形式を嫌います。
ようするにクヨクヨ型ではないのです。そんな人が
「黒い雨」のような作品を書く。すると、決して、直接被爆した一人の人をとりあげてその感情的苦しみをドラマチックに描写したりということはしません。もちろんこの作品にも悲惨な描写は多く出てくるのですが、それでもそれらは、一市民としての感情の抑制のきいたスタイルで描かれてゆきます。
今回の大震災でも、水瓶座の人たちが東京においては、のんきなまでに冷静に情報処理されていたのは印象的でした。
例えば、私のマンガ論でも紹介しているように、
水瓶座と天秤座は決してスポーツ根性ものを描きません。スポーツをテーマにしても
あだち充氏の
「タッチ」みたいになります。大仰な表現を嫌い、あくまで等身大であり、人間そのものから目がそれることはないのです。
戦争をあつかった小説はたくさんあります。(のちにふれる機会があることでしょう。)
親しみやすい漫画作品では、最近では
こうの史代氏の
「夕凪の街 桜の国」が話題になりました。彼女はまた別の風のサインである天秤座(この星座も、スポ根はゼロ!)で、月は射手座です。この作品も、原爆投下時の描写は最小限になっています。それよりも、その後の日常生活を描くことによって、原爆というものの意味を問うものとなっています。
作者の体験の仕方が違うとはいえ、魚座マンガ家の
中沢啓治氏の
『はだしのゲン』における苦悶にみちた直接的な表現とはいかに違うか実感されます。
こうした点でも
「黒い雨」こそまさに水瓶座的な小説と言えるのかもしれません。
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占星学でみる日本近代文学史48 推理小説のはじまり 2011年02月26日
『二銭銅貨』でデビューした
江戸川乱歩(天秤座)は推理小説を数多く執筆し、事実上日本の元祖ですね。また、このジャンルは
甲賀三郎(天秤座1893年10月5日)、、
横溝正史(双子座)らほかによって書かれ、また江戸時代を舞台にした
「捕物帳」と呼ばれる時代物が書かれました。
こうした推理小説の四人の全員が風のエレメント、双子座と天秤座であることは面白いですね。推理小説の元祖
コナン・ドイルも双子座です。(ドイルは実生活でも難事件を解決したりしていて、限られた情報の中で推理を展開できた、古き良き時代でした。)(コナンといえばマンガ
「名探偵コナン」ですが、作者の
青山剛昌氏も双子座で、あの主人公の行動や判断のパターンも極めて双子座的です。)それから
E.A.ポーの山羊座です。
ミステリー小説は現代では百花繚乱で12サインのそれぞれの手法・切り口といったものが確立していますが、
日本の本格推理では、天秤座や山羊座が中心です。
島田荘司(天秤座)ををはじめ、たくさんいます。(たとえば、ここまででの純文学でも永井荷風のように現実社会を取り入れずにはいられない
射手座は、昭和になって松本清張という社会派の巨人を生み出すことになります。この人は本格推理ではないですね。)
また、
「捕物帖」の
岡本綺堂は蠍座ですが、同じ
蠍座の泉鏡花から連なる伝奇もの・幻想ものの流れがこのサインにはあります。この流れを受け継いだのが「銭形平次捕物控」で有名な野村 胡堂(天秤座1882年10月15日)です。
それにしても、大正の文化というのは短かったけれども明治とはまた別の意味ですごいですね。岡本綺堂の
「半七捕物帖」は今私たちがテレビで見ている「捕物帖」の元祖だし、推理小説なら
江戸川乱歩、今でも読まれ続ける時代小説
「宮本武蔵」の
吉川英治など、明治時代の作家ではちょっと平成の私たちが読むには少し工夫が入る面があるのに対して、大正からは現代そのままの感覚で読めるという意味での「元祖」作品の宝庫です。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)著者:江戸川 乱歩
新潮社(1960-12)
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ラブ★コン by 中原アヤ(しし座) 2010年10月27日
#anime #uranai #manga
ここのところ、しし座の女性漫画家が続いていますが、
まさに三種三様の「リアリティーの尊重」が感じられます。
この作品も、少女マンガとはいえ、決して気取らず、
ムードに訴えることもなく、ひたすら現実的に、しかしとても楽しく
話は進んでゆきます。
また、作者によるぶっちゃけた書き込みが多く、それがとてもしし座的です。
ラブ・コン 1 (マーガレットコミックス (3487))著者:中原 アヤ
集英社(2002-03-25)
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「まほおつかいミミッチ」 by 松田洋子(しし座) 2010年10月25日
#anime #uranai #manga
この人の作品にはしばらくハマっていた時期があります。
は獅子座らしく「形式感ゼロ」で
マンガ世界の中に現実も夢も平気で入ってくるのですが、
情報量の多いマンガが多いです。
「まほおつかいミミッチ」はたった3巻しか出ていないのはとても残念。
ダジャレ好きというとまず風の星座ですが、獅子座も負けていません。(たとえばタモリさんとかも獅子座です。)
まほおつかいミミッチ 1 (IKKI COMICS)著者:松田 洋子
小学館(2004-10-29)
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「南くんの恋人」 by 内田春菊 (しし座) 2010年10月23日
#anime #uranai #manga
しし座漫画家は基本、現実的です。
それがシンプルなマンガであれ、細密派であれ、現実的です。
この作品も、「最後のシーンが可哀想すぎる」といわれましたが、
作者は「リアリティのある方を」という考えだったわけです。
しし座は「遠くのアイドルよりも近くの彼氏」なので、
出てくる主人公も丸顔でメガネ、髪の毛ボサボサだったりします。
南くんの恋人 (文春文庫)著者:内田 春菊
文藝春秋(1998-07)
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